うさぎの避妊(不妊)手術について

  ひめの場合(06年9月25日手術)※作業中   ありすの場合(06年10月21日手術)※作業中   ムスティの場合(07年5月26日手術)※作業中

 

 

 ◆ 避妊手術、私の思うところ…。

 

  ウサギの避妊手術についての賛否論議が多々あちらこちらで見受けられますが、議論する事は良いことです。

  しかし、実際、ウサギを飼っている立場の“私”にとっては賛成だの反対だの、そんな事どっちでもいいのです。

  要は、「受けさせるのか」「受けさせないのか」ソレなんです。

  なので、「受けさせたから賛成」とか「受けさせてないから反対」とか…そういう結びつけで考えないで欲しい。

  こうして、避妊手術について、自分が、自分のウサギが経験したことを公開するのは、

  「賛成で、推奨するため」 ではなく、ウサ飼いさんに、知ってもらい、その上で、参考にして欲しい、悩んで欲しいから。

  どっちつかずでいても、時間は流れます、「受けさせない」と、決心してるわけでないのに、結果「受けさせてない」

  そうして、発症した場合に後悔をして欲しくないのです。

  「受ける」「受けさせない」 決断できる材料になればいいなと、そう思ってます。

  あと、ほとんどのウサ飼いさんが、自分のウサギを至極当然家族同様に可愛がってるとは思うのですが、

  今一度、この件について、自分の飼っているウサギについて考える機会になればなぁ と。    

 

 

   「受けさよう」という思いに至るまで。

 

  ウサギを飼う上での必読本、飼育書では、♀ウサは、ある程度の年齢になると子宮疾患が多発する、

  それは、避妊手術で予防できる。が、ウサギはストレスに弱い動物なので、手術は、かなり危険。と、ある。

  たいていの飼育本には、きちんと両極端な見解が述べられている。そして「手術を受ける際は、獣医師と、よくよく相談して…」

  と、書いてある部分は、もっともっと赤字太字にすべきでは?と、私は強く強く思う。

 

  ウサギを飼い始めた時は、無論1匹だったので、「手術」について、あまり真剣に考えてなかった。

  と、言うか、ありすは♀だが、…じっくり考える間もなく、6匹プラスになってしまったから…。

  合計7匹飼いになってしまってから、バタバタと、まったく落ち着かない日々が続き、1年が経ち、ようやく、

  生活環境が整いだした、2006年夏、ようやく、「避妊手術」について、思考に頭悩ませる日々がやってくる。

 

  「♀ウサギは3歳を越えると、非常に高い確率で子宮疾患が出てくる」 

  「かなり高い確率で」 先生曰く、ほぼ、間違いなく、3歳越えたら何かしら出てくる。ってな感じ。

  実際、ウサギの寿命は、♀の方が短い。それは、子宮疾患を発症する確率が高いから。

  そういって、我が家がお世話になっている病院の獣医師は、手術を推奨する。(注:しつこくはありませんよ)

  何故なら、「安全に手術を行なえる獣医師」だからこそ、手術を勧めるのだ。

  (↑これ、最大に重要ポイントです。「安全に行なえる獣医師」については、後に記載します。)

  それは、ウサギ飼い初心者の私よりも、現場で多くのウサギを診てる先生ならではの意見と感じた。

 

  「うちとこの子は大丈夫(でした)」  と、ネット内でもよく聞く意見だが、

  その「かからなかった」「元気にしてる」と言う言葉は、2通りの読みができると、私は思っている。

  “本当に健康で何事もなく過ごせてる” と、“飼い主が気づいていないだけ” だ。

  そう思ってしまうのは、「ウサギってすぐ死ぬ」とか、「飼ってたけど、死んでもた。きっと寂しかったんやわ」とか、

  平気で、そういう事言う飼い主、飼ってた人がたくさんいるから。寂しいと言う死因はありません。

  (そして、いもづるで出てくる疑問、

   「飼っていたウサギが亡くなってしまった、死因がはっきりしてるケースはどれくらいの割合であるのだろう…」)

  

  ネットや自分周りで意見を収集するより、実践、現場の獣医師の意見の方が信頼性は多いにあると思いませんか?

  と、言うても、「絶対なる」「絶対通るべき道」 と、言うわけでもなく、

  本当に何事もなく、歳を重ねていく子も中にはいるだろう。 要は確率の問題。

  「ならない方に賭ける」 賭ける?  相反する、「なってしまった場合」を考えると、賭けれるような軽さの代償ではない。

 

  *****

 

  「なってしまった場合」「ならなかった場合」 両方を深く考えてみた。

  「ならなかった場合」は、何って、思考するまでもなく、幸運を噛み締めればいい。しかし、「なってしまった場合」…

 

  これは、幾重にも枝分かれする思考が炸裂する。

  いつ頃か、どういった子宮疾患か、発覚したのち、どういった処置が可能なのか、…っちゅうか、「どうなるんやろう…」

  確実に言えることは、「ウサギは(見せずとも)苦痛を味わう」と「飼い主のウサギ時間が今以上に必要になる。」

     「費用はいかほどまで…」だ。

  我が家には7匹のウサギがいる。

  1匹のみ10ヶ月年上で、後は、全員同じ歳。内10ヶ月年上の子と、残りの内2匹、合計3匹が♀。

  加えて、毛の無い子が2匹いる(それはどちらも♂)

  毛の無い2匹は、おかげさまで、毛がない以外に、何ら変わりなく、(もちろん)ウサギとして、日々元気に暮らしている。

  しかし、このまま、何事も起きない保障は、どこにもない。 

  このまま、元気に暮らせたとしても、次なる問題は、一斉に「高齢社会」を迎えるということ。(もちろん飼い主含むだ) 

  数年後、確実に「私=飼い主」が健康かどうか、生活環境の変化はどうか、家族の健康はどうか、

  仕事せんでもお金がある暮らしなんて、まず、確実にこの先、待ってるわけもない。

  この先、7匹のウサギの命と向き合うに辺り、もちろん全力投球で挑むつもりではあるけれど…

  そう「できる」環境下に自分が存在してるか否か…。

  かと言って、「何か様子がおかしい」と、気づいても、「そっとしておく」 そんな事、できません。

  人間同様、「苦痛なんて無いにこしたことない!!!」 病院へ連れて行きます。

  お金もかかる。必然、働かずして、生きてはいけません。

   

  最悪の最悪を考えると、途方もなく、一家心中状態ではないか!

  

  「まさかぁ〜」 と、大げさですよ。 でも、それぐらいの最悪の事態も予測ができる現状にある。と言うこと。

        

  *****

  

  「予防の手術」と「疾患の処置」 この双方も、深く思考してみた。

  避妊手術を受ける際は、1日、長くても1泊入院。退院後の術後看病数日。抜糸が済めば、「終わった!」と、

  手放しで喜べるであろう。乗り越えれば、「子宮疾患」の心配がゼロになる。(他の病気は否めないけど)

  と、比較して、「子宮疾患」になった場合…

  まず、発覚までの日々。飼い主が気づいてあげれるのは、発病してから、どれぐらいの日が過ぎ去ってからだろう?

  ここで、私は、人間の場合を当てはめて考える。

  たとえば「癌」 

  人間の場合は、口でしゃべれるし、苦痛に顔歪ませることもできる。

  もちろん、自分で病院へ行く事もできるし、その機会を窺う事もできる。  

  それなのに!

  たいていの場合、病院へ行って、医者に診察してもらい、こう言われる

  「よく、ここまで我慢しましたねぇ…」「よー、こんななるまで放っておけたな!」  等々…。

  そこで、初めて、周りの人間は 「あの人、そんなに我慢してはってんや… 全く気づかなかった…」と思う。

  その対象が、家族、親友、恋人であった場合、近い存在であればあるほど、その思いは、

  「気づいてあげたかった…」「もっと早く病院へ行かせれば良かった…」 と、

  気づいてあげれなかった自分に対しての、悔やみきれない気持ちに変わる。

 

  そして、次の段階。手術を行なうのか否か。

  手術で助かるのか、手遅れなのか、どういった手術をするのか、手術の成功率は、危険な手術になるのか、

  悩む時間は、残念ながら、たっぷりも無い。病気は進行するものだ。

  早期発見で、薬のみでやり過ごせる場合もあるかもしれないが、再発の不安が消え去るわけではない。

  手遅れの場合、ホスピスを受けれるのか、どの程度、痛みを和らげてあげれるのか、残された日々はどれぐらいか?

  手術を受けたとして、術後の管理は、合併症は、抗がん剤等、副作用は…  挙げればきりがない。

  すべて、うまく運び、健康を取り戻し、退院できたとする。

  として、いったい、何日間費やした?どれだけの費用を放出した? そして、不安もなく日々を過ごせているか?

  どれだけの日々、頭を悩ませた? 仕事何日休んだ? 以前同様に生活は順調か?

  どちらの場合が、苦痛な日々(前後含む)、悩める深さ、費用、時間、を、費やしたことになるか。  

    

  もし、(ありえないけど) 「この手術を受けたら、あらゆる“癌”は、予防できます」 

  そんな臓器が?機能が?技術が? この先、存在するとしたら… 私は、手術を希望する。だろう…と、思った。

    

  もちろん、人間の場合と、ウサギの場合では、多分に違いはある。しかし、根本は一緒ではないだろうか?

  違いと言えば、ウサギは鳴かない、わめかない、文句も言わない、加えて、極限まで病気を隠そうとする。

  それだけ、気づいてあげれる日が遅れる可能性が高いと言うこと。

  もし、「見ていて、苦痛を感じないので、飼い主的には、楽だ」 そう思うのであれば、今後、ペットは飼わないで欲しい。

  「見た目」の痛さは感じとれなくても、病状がある以上、その苦痛は、必ず「その子に存在してる」のだから。

 

  「痛み」を想像できる飼い主。

 

  「そんな風には、見えないけど、我慢してるんだ…」 そう、想像できる。 決して、心地よい想像ではない。

  もちろん、当事者でない限り、その人の苦痛を わかり得る事は不可能だ。

  逆に、元気にしていても、もしかしたら、本当は、痛みがあるのかもしれない… 想像は限りない。

  対人なら、聞けばいい。嘘かどうかを見抜くのは難しいが、嘘をつく「何か」があるのだと、別な見解ができる。

 

  それが、ウサギには通用しない。

 

  もう、ここまで思考をした段階で、私の心は、ほぼ決まっていた。

  自分のために、いや、7匹のウサギのために、みんなのために、

  「避妊手術を受けさせる」と言う決断を、飼い主である、私はすべきなのではないだろうか。

 

  問題は、「予防の手術で亡くなってしまったら、そんな悔やみきれない後悔は無い」

  「絶対に、安全に、絶対に!絶対に!無事、手術を終え、生還する事!」

  “手術”に、それを求めざるを得ない“私”がいる事…。

 

 

   安全に手術を行なえる、信頼できる、「任せよう」と思える獣医師(執刀医)。 

       

  私は、こう見えて(?)ラッキーだったのかもしれない…。

  

  地元のウサギ専門店で 「この辺りでウサギを診れる病院」として、

  教えてもらった車で15分ほどのキョリにある病院に、変わらずずっとお世話になっている。

  もちろん、他の病院も気にはなるが、この辺りでは、他は無い、少し遠くなる、と。

  好奇心から「偵察」は、したいと思う気持ちはあるが、実質的な必要性がないので、実行していない。

  日頃の健診、診察等に、疑問に思う点はなく、かといって、自分のウサが、珍しい症例などを持参するわけでもないので、

  「おぉぉぉ!すごい!」と、感動した事もないだが…(・_・;)

  (スクービー、シャギーは、さすがの先生も、人生初のご対面でしたが…)

  でも、日頃の口ぶりから、「ウサギ」に関しての、先生の実績、経験、知識は窺えてた。

  半ば、決心のついた飼い主、後、必要なのは、獣医師との対話。…何を、どうやって?

  私が欲しい言葉は、「絶対、亡くなる事はありません。」「絶対に、無事、帰宅させます」 とか、

  医療界的に、ありえない「絶対」と言う言葉…。そんな気持ちで挑んで、手術を諦める結果にならんやろうか…。

  しかし、実行せん事には、事態は変わらないし…。

  と、言うわけで、「全部聞いたらええわ」的な気持ちで、2006年9月14日、一番手となるひめを連れて病院へ。

  「爪切りと相談」と、伝えて、避妊手術について、色々と話を聞いた。

  (これ、録音テープとかであれば良かったんだけどねぇ… 何せ、一語一句覚えてないもんで(- -;))

 

  まず、「避妊手術の全行程を教えてください」

  

  まず、麻酔。(麻酔してから毛を剃るか、その前か…すみません忘れました)

  まずは、人間同様、全身麻酔用の注射を打ちます。

  その後、犬猫の場合は、気管に管を通す麻酔の方法を使用するのですが、

  うちとこでは、ウサギの場合は、危険なので、ガスマスクでの麻酔方法を使用しています。

  麻酔には、犬猫と違って、30分ほど時間をかけます。

  じっくりじっくり、ゆっくりかけていって、その間に、痛点を刺激して、効いてるか否か、じっくり時間をかけて、

  効き具合をチェックして、麻酔の効き具合がベストな状態になってから、手術を開始します。

  ここで、慌てて、手術に取り掛かると、危険との事。時間は気にせず、ゆっくり時間をかけて麻酔します。

  手術自体は、難しいものではなく、お腹の下の方、4〜5センチほど切開して、子宮、卵巣を全部取り除き、

  血管を縫って、中の筋肉(?)を縫って、外の皮膚を縫って、終了。

  手術の時間も、約30分ほど。  全行程で1時間ほどです。

  犬猫の場合は、術中の嘔吐の危険性があるので、少し頭を高くしたりするのですが、

  ウサギの場合は、嘔吐機能がないので、頭も平たく寝転がる状態です。

 

  そう、いいながら、今までのウサギの術中の症例画像をいくつか拝見させてもらいました。

  病気の手術の画像ばかりで、避妊手術の画像は無いのですが、形式的には、似たような感じです。と。

  (病気になった子の手術で、摘出した子宮も見せてもらいました。

   こういった画像を見せてもらうことで、先生が今まで対応してきた病気や動物や症例を知る事ができます。)

 

  手術当日は、犬猫の場合は、朝ご飯を抜いてもらったりするんですが、ウサギの場合は、

  先述してる嘔吐の危険がないので、普通に食べてもらって構わない。が、少し気持ち少なめの方がいいかな、と。

  昼ごろに来院してもらって、すぐ手術。術後は、すぐ帰宅OKと。

  術後、麻酔が覚めるまで、少し時間がかかるから、しばらく待ってもらっても、連れて帰ってもらってもどちらでも良いと。

 

    これらの話を聞いて、安心できた点は「犬猫の場合とは違い…」と、

    「ウサギ」に対しての手術方法としての説明が明確だった事。

    聞くまでは、自分でも気づかなかったが、「犬猫同様」に手術をする と言うことは、

    先生曰く、危険な手術になりかねない。と言うこと。

    日頃から、一緒にされがちで、でも違う! 違うという事は、わかっていても、それは、飼育上での話しで、

    医療関係においては、…何がどう違うか、どのような違った処置が必要か、安全か、自分ではわかりませんでした。

    これは、今後、ウサギを診れる、本当にウサギを知ってる先生か否か、知る上で役立つ知識だと思えた。

 

  続いて「♀ウサギの手術はリスクが高いとかって、世間でさんざ騒がれるのは何故だと思われますか?」

 

  まぁね、ウサギさんは、ストレスに弱い動物ですからねぇ。(・∀・)以上。 って感じでした(・_・;)

  先生的には、「避妊手術は、手術の中でも、簡単なほうで、危険な手術ではない」

  「麻酔に関しても、安全な方法を取って、かつ、健康なウサギさんであれば、問題は、まず、ありえない」のだそう。

 

  今回は、「避妊手術」前提での「手術」について、聞いてる事もあり、

  その手術=リスクが高くて非常に危険だ と言う、そのイコールが、先生的には、あまり納得できない様子。

  そらそうだ…。

  実績もあり、経験もあり、かつ、もっと大変な手術も行なってきた先生に言わせれば、

  「健康体の避妊手術」は、ウサギであれ、問題ないよ…。  ですな…。

 

  ただ、飼い主において、絶対に注意すべき点は、「本当に健康」なウサギである事!!!

  数日前から、食欲がなく、あまり食べてない、とか、論外です!

  糞がすごく小さい、少ない、などなど、少しでも、「普段の元気」と違う点があれば、必ず獣医師に伝えること!!!

  手術は、ある意味、体力勝負でもあります。 その体力の源は、食べる事。

  食べていなければ、手術に持ちこたえても、術後、持ちこたえないかもしれません。

  これは、飼い主が、きちんと日々観察する事によって、安全性を高められる、回避可能な手術における危険です。

 

  続いて「♀ウサギの手術はリスクが高いといって、断る獣医師がいると聞いたのですが、何で断るんでしょ?」

 

  「( ̄-  ̄ ) ンー 何でかなぁ〜」  んな感じでした(・_・;)

  私が「やっぱり、経験とか、実績がなくて、自信がないからですかねぇ?」 言うたら、

  「( ̄-  ̄ ) ンー そうかもしれませんねぇ」 とな(・_・;)

  (でも、断るのは賢明です!できもしないのに、請け負う悪徳獣医ほど最低なモンないわ!)

  そして、「ウサギを専門的に診れる獣医師であれば、手術は必ず勧めますよ」 と、自信たっぷりに答えてくれた。

 

    そこで、私は気づいた。そう、現場において、たくさんの子宮疾患で訪れるウサギを診察する立場にいる先生…。

    そのウサギの病状を診て、前述してるように「もっと早くに連れてきてくれたら…」とか、

    「手術を受けておけば、こんな事にならなかったのに…」とか、飼い主同様に心を痛める事も多いのだ。

    加えて、「こんな状態では、さぞかし、ずっとすごく痛かっただろうに…」と、

    そう、明らかに言えること、その病気になった動物が抱える痛みを、実感できる人はいないが、

    知識がある分、飼い主以上に、獣医師は、計り知る事ができるのだ。

    「あぁ〜、かわいそうに…」と、痛みに対する同情の中身が違う。本質だ。

    飼い主が想像でしか知りえない痛みを、獣医師は、勉強して、知識として、知っているのだ。想像ではなく。

 

    そう気づいた時、なるほど、ウサギを診れる先生は、手術を勧めるわけだ…。

    (HP[あなたがウサギにできる事]でも、推奨意見を述べられてました…。)

 

    かつ! 自分は、安全に手術を行なえる獣医師であるがゆえに、

    子宮疾患で訪れるウサギさんに対して、やるせない気持ちになるんでしょうね…。 

 

  そして「・・・・・そしたら、先生、避妊手術で亡くなる可能性は、無し?! 絶対大丈夫?! あ、絶対はアレやけど…ボソボソ」  

  まぁそうですね。安心して頂いて大丈夫ですよ。(・∀・)

  そう、言われて、「嘘でもいいから、いや、嘘はいややけど、絶対無事生還 を約束して欲しい…」とか、

  大失態を口にしてまいそうになったのだが… その前に先生がこう言った。

  「まぁ、100匹手術したら、内、1匹くらいは、亡くなってしまいます、 よ。 

   って、それぐらいの確率であるなら、さすがに、手術は勧めませんっ」

  ! 先生は、100匹したら100匹とも、成功させる、無事生還させる自信があり、それをみなぎらせてるのね!

  (実際、見た目は、すごく温厚な感じの先生です)

  そのセリフを聞いた時、もう、決心がつきました。「あぁ〜、もう、先生に任せよう」「任せられるわ」

  「もし、万が一が発生したとしても、それは、明らかに、私の不運。それしか無いんやわ」 

 

  そして、「ま、大事な事なんで、よくよく検討されて、

  後日、また、改めて、受ける際は、電話で結構なんで、予約を入れてください。」

  って、言われたのに、もう、これ以上、何を考える事があるんや… ってくらい思考は済んでますので、

  9月25日の月曜でお願いします。 と、その日のうちに予約を入れて、最後に…

  先生が「ま、あの、いつも細心の注意は払ってますが、今回もちゃんと無事成功させますんで(・∀・)」と、

  私「7匹もいるから、1匹くらい…ではなく、私にとっては、みんな大事な1匹なんで、よろしくお願いいたします」

  言うて、すっきり病院を後にしました。

      

  要は、確かな先生に出会えるか否か…。残念ながら、ウサギを診れる獣医師は少ないと、よく聞きます。

  そんな中、こういった先生に出会えるという事は、

  っちゅうか、その先生が=いつもお世話になってる先生 と言うことは、ラッキー以外の何物でもない???

  加えて…もし、ここで、「手術は受けさせません」と、決心できる何かもないのに、

  時間的ズルズルで、受けさせずに、過ごしてしまい、…「子宮疾患」を発症したら…

  「受けさせておけば良かった…」 と、私は、絶対に後悔をすると思います。

 

  後悔先に立たず。

  もう、後悔するのが目に見えてるので、決心は揺るぎませんでした。

  (ちなみに、その意見、「そうなった時、絶対、後悔するんちゃう?」と、するどい突っ込みを入れてくださったのは、

   お世話になってるウサギ専門店の方でした。 さすが、私と言う飼い主をよくわかってらっしゃる( ̄∀ ̄;))

        

 

   何故、ひめちゃんが一番手???

 

  これも、そもそも私の勘違い知識によるもの。

  単なる消去法なのだが、ありすは、1度出産経験があるし、何せもう既に2歳越えてしまったし…

  と言うわけで、手術は無し(受けれない)方向で。

  次に、ムスティひめ。どー見ても、同じだけしか食べてないのに、恰幅良すぎるムスティ…。

  「太っていれば、手術は困難極める。危険度が増す」との思いから、ムスティが手術を受けるには、

  まず、ダイエットから開始せねば…。

  と言うわけで、一番、危険度が少なく、スムーズに事が運べそうな、ひめが一番手となったのだ。

  ま、初体験だったので、その順番は、それで良かったと、思っているが…。

  先生曰く、「ま、基本的に、ウサギさんは脂肪だらけなんでね、太さはあんまり関係ない」 とな( ̄∀ ̄;)

  ただ、太っていれば、取り出すものも大きくなるわけで、対応するのは、人(先生)の手なんで、って事で、

  開腹口が、少し大きめになるとの事。  …それだけ…。

  そら、太さの度合いにもよると思いますよ。一般的に、家庭で飼育されてるウサギは、大半が太めであるらしい。

 

  そしてもう1点の誤算。「ありすは1度出産してるし…」に対して、

  「・・・・・確かな数字として、統計が出てるわけではないのですが、出産経験の有無と、

   子宮疾患になる、ならないと、あまり関係ないんですよね…」 と。

  って事は、他の子と同様に、ありすにも、確率が課せられるのだ…。

  「あ、でも、2歳越えてしまってるんですけど…」と、私は、手術における危険性の意味で言うたのだが、

  先生は、「あ、3歳から病気が出だすんで、まだ間に合いますね」 ってなもん。 ( ̄∀ ̄;)

  よって…、我が家では、♀3匹とも避妊手術を決行する運命にあるのかも…。

 

 

   こんなところに落とし穴。

 

  あまりにも、「避妊手術」自体に、目が行き過ぎて、私は、大きな過ちを犯していました。

  そう、術後の事です。

 

  避妊手術においては、何より、安全に行なえる名医、獣医師を見つけること、見抜くこと、が何より重要ですが、

  対話の時点まで、進めたら、術後の事も忘れずに、きちんと話聞いてください…。

  ネット内でも、避妊手術、術後の経過をブログなどで公開されてるページがいくつかあります。見ておく事をお薦めします。

  (私自身も、悩んでる最中に、ある方の記録ページを教えていただいてたのに…どこかへ失くしてしまってた…)

  当たり前の事かもしれませんが、1日日帰り手術で、しかも、動物です。

  野生動物をテレビで見るかのような、そんなたくましさすら想像してしまってた…が、違います!

  その点について、何も問題視してなかった自分の反省点も踏まえ、ひめ日記で詳しく記していきます。

  術後のケアについて、正直、「こんな大変なんやったら、もう手術ええわぁ〜」って挫けるほど、大変でした。

  それは、初体験であり、下調べせず、備え無しで、迎えてしまったから余計に思う事だと思います。

  そして、やはり、ここでも比べてしまうのです、

  「これが、健康体の避妊手術でなく、本当の病気での手術だったなら…

  おそらく、術後の心配、不安、様態等、今回を越えるのは、容易に想像できます。

  そして、抜糸が済んでも、それらの不安は、消え去るか否か…。またまた暗い思考は切りがありません。

 

 

   最後に…。      

 

  以上が、私の経験を踏まえた上で、思うところであります。あくまで、「私」と言う、個人的環境の下での意見です。 

  ケースバイケースで、必ずしも、安全です。と、私の立場からは言い切れません。

  ただ、安全に手術を受けるための、しかるべき行動等、

  日々のウサギの管理、観察、&獣医師とのコミュニケーションなど、は、全て書いたような気はしてますが…。

  あくまで、「参考」にしてください。 獣医師すべてを、ひとくくりで考えないでください。

  私がここで言う、獣医師は、いつもお世話になってる獣医師個人です。世間一般の獣医師達を指すものではありません。

  私は、腕の長けた獣医師ではありません。一般庶民の飼い主です。

  でも、もし、私が、名医であるなら、ウサギの避妊手術は、やはり、薦めると思います。

 

  ひめの場合(06年9月25日手術)※作業中   ありすの場合(06年10月21日手術)※作業中   ムスティの場合(07年5月26日手術)※作業中