2006年4月


 ◆わたしの思い   ・スクービーとシャギー   ・絶対に繁殖はしない!の決意

  スクービーとシャギーを通して、
世間に広く、もっともっとウサギの事を知ってもらいたい。そう、思ってます。
  この子たちは、おそらく近親交配による突然変異で毛が生えないという問題を抱えて生まれてしまったと思われます。
  交尾が行なわれたのは、おそらく前の飼い主さん宅で、もちろん飼い主さん自ら「里仔」に出すウサギにそんな交尾はさせないと思いますが…。

  と、すると何故?

  実際、その方の家および飼育状況等を検証したわけではないので、あくまで仮定ですが…
  「ありす」は、ケージ越しに交尾をしたのではないか?と言う説が有望だと私は思ってます。
  (著書「ウサギに関する100問100答」で例に出されてます)
  ま、方法は何であれ、飼い主さんの目を盗んで、ウサギが自らそういう行為に至ったのは事実です。
  プレイボーイのキャラクターにも使用されるぐらいなので、「やっぱりウサギってエッチ好きなんやん」 って…

  そう思わないで欲しい!!!

  今回の事で、「ウサギの繁殖能力」について、ウサギを飼っている方にも!もっと知って頂きたいと思ってます。

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  ウサギは戦うすべを知りません。野生界では食物連鎖により、死ぬ確率が非常に高い動物です。それは仕方のない事です。
  では、絶滅せずに生き延びるための方法は?
                      
  まず1つは「逃げる」です。
                      
  「逃げきれる=生き延びれる」ということで、「逃げる」と言うことに関して、極上に進化してきた動物です。
  早く!上手に!逃げるためにいかに体を軽くするか。骨は繊細で筋肉だけが異常に発展するなどなど…
  結果、体(造り的に)の弱い草食動物になってしまったのです。
                    
  どんなに上手に逃げれても、限度があります。
  そこで2つめは「優れた繁殖機能です。

  たくさん死んでしまうんだったら、それを上回る数を産み出せばいいのだ。
  メスウサギの排卵は、交尾の直後のタイミングで始まります。
  100%に近い状態で妊娠が可能であり、交尾から出産の日数はわずか1ヶ月です。
  出産、育児を一通り終えなくても、次の妊娠が可能です。

  すごいです。
  しかし、何故、それだけすごいのかと言うと、やはり、「生きていても、“限りなく死に近い場所”に位置する動物だから」です。
  本人達は、「ウサギ」に生まれたからには、「ウサギ」を絶滅させない
  と言う使命を背負い、必死なんです。それが本能なんです。人の価値観に置き換えるのは、おかしな話だと思います。

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  「野生のウサギ」と「ペットとしてのウサギ」
  根本、ウサギはウサギ、同じです。特にウサギの場合は、犬猫と違い、ペットとしての歴史がまだまだ浅いので、ペットとして飼う場合、
  本来のウサギという生き物を熟知する必要があると私は思ってます。

  ペットとして生きようが、野生界で生きようが、ウサギの繁殖能力に違いはありません。
  「ウサギ専門店もあるぐらいだから、うちらが頑張らんでも、絶滅はせーへんわ♪」って、ウサギ自身が思うわけない!
  チャンスがあれば繁殖しようとします。
  「我が家ではそんな事ない」それは“たまたま”だと思ってください。
  私のケースももちろん稀でしょうが、管理者(飼い主)次第で、思わぬ事態を招く可能性が非常に高い。ということを知っていて欲しい。
  ペットの繁殖は人間の企て。生まれる命は何であれ平等に幸せであって欲しい。

  近親交配については、自然界ではそれも有りなんでは?有るかもね…。調べてないのでわかりませんが、
  自然界では、弱いものは生き残れない。すぐ食べられてしまいます。生まれた子が皆健康に大人になっていくかと言うとそうではない。
  そういった点からも「優れた繁殖機能」が益々進化したのでは?

  しかし、ペットとして飼う上では、そういった過酷な状況にいません。
  問題を生じた子でも、きちんと責任をもって最後まで面倒をみる。それが飼い主の義務です。簡単なことではありません。
  その苦労をあえて生み出し経験したい。…そう思う人は滅多にいないと …思います。(思いたい。)
  そんな事から厳禁とされている近親交配。(問題が多いとされる横並び兄弟による近親交配)
  間違っても飼い主の故意ではさせるべからず!あと、何の罪もない当人たちにさせてしまわないよう!きちんと管理すること!
  人間の勝手不注意で、あらぬ姿で生まれ育つのは誰にとっても本望ではありません。

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  あと、「昔、学校で飼ってた」そのイメージを決定打としないで欲しい。イメージで飼える動物ではありません。
  飼育本(数冊必須)、および、お金は想像以上にかかると思って欲しい。
  ペットとして迎えいれる=自然界の“自由”を奪うこと。
  “自由”を奪う分、自然界で必要としていたものは、こちらで用意する必要がある。当たり前の事です。
  ないものを用意するのではなく、代用でいいんです。惜しまず、ケチらず、環境を整えてやる。飼い主の義務だと思います。

  世間に出回るウサギの量に比例せず、ウサギと言う動物の本質、飼い方、性質等々が、広まっていない現実が悲しいです。


 ◆わたしの思い   ・スクービーとシャギー   ・絶対に繁殖はしない!の決意
 

2006年4月