2009年08月26日(水)
『心の底から、やっと素直に…』
(※ はじめに、『“胸水貯留”に関して』
   連動記事『亡くなった後の事』 『その他、関する色々』


              
今年の1月以降、連れ出す事に抵抗(危機)を感じるようになる。
それから、亡くなるまでに数回、往診に来て頂いた。

往診に来て頂いた時に、相談した事。

「いつ、どういった状況で亡くなるかにもよりますが、
 亡くなったら、ありすの胸を、切って、開いて、
 中を見せてもらってもいいですか?



胸の手術は基本的に行なわない。
連れて行く事が厳しくなり、
エコー、レントゲン、他、病院で機材を使用しての検査が行なえない。


“おそらく、腫瘍”という仮定のもとに、副作用の少ない、
また、他の原因だったとしても、害が少ない方法で治療を行なっている。

それを受け入れ、至極、頑張ってくれてるありす。

仮定の元に、進行しているか、どうなってるか、すべてが手探りだった。


…そうして、ありすは亡くなっていくのか…。

これだけ、むちゃくちゃ頑張ってくれてるのに!
必死に闘ってくれてるのに!
闘病相手が何なのか、また、何に負けて亡くなってしまうのか…


『胸水貯留』で呼吸困難、窒息死。
何で水が溜まる事になったのか?何で水が溜まり続けるのか?
こんだけ頑張ってるのに、何で勝てないのか?
そもそもの原因は何なのか?

“たぶん、腫瘍(ガン)”


“たぶん”て何やねん…。


命をかけた闘病生活の終わりが
“たぶん”腫瘍が原因やったんやと思う」て…。



どうしても、知りたかった。
負ける事に加え、何に負けたかわからないなんて…悔しいと思った。
ありすが頑張ってくれればくれるほど、
教えて欲しかったし、気づき、知ってあげたいと思った。
ありすの、“本当の声”をすごくすごく聞きたかった…。


また、自分自身も、ありすを励まし、私の行動を信じてくれ、と、
注射を打つ、薬の混ざった水を飲むよう促す…。
“本当は違うかもしれない…” 
本当は、“私は”間違ったことをしてるのかもしれない…
でも、先生を、自分を、ありすを、
すべてを、信じる以外に、前を向ける道は無かった。
ありすが頑張ってる以上、前以外、目を向ける方向は無い。

…重病の人に、告知せず、隠し通す事の苦しさを味わった事は無いが、
それ以上に、苦しいと思ってしまった…。
本当は知らないくせに、わからないくせに、
「これで治るから!私を信じて!」と、励まし、処置する事が…。



3月7日、亡くなった日の夜、先生にありすの胸の中を見せてもらった。
(解剖…関連記事『亡くなった後の事』
先生も、同行した姉も、私(飼い主)がその場に立ち会う事を珍しい、と言ったが、
私は、“私がその場に居なければ意味が無い”と思っていた。
ありすが一番、伝えたかった、知ってもらいたかった、教えたかったのは、
先生や姉じゃない、このだと思っていたから。


ありすを死に至らしめた、大きな腫瘍を睨みつけるつもりだった。
でも、そこにあったのは、先生にとっても初めての症例、嚢(のう)胞だった。


ありすは、どこも悪くなかった。
嚢胞ができた事により、心臓病のような状態ではあったが、
それ以外は、嚢胞の存在なんて関係なく、どこも悪くなっていなかった…。
あまりにもキレイな体内を見て、…(すみません、結びの言葉が浮かびません。)


たった1個の嚢胞ができただけで…
それが、他のどこでもない心臓の側に存在したというだけで…
たった、たった、それだけの事で…。


この3ヶ月弱の間、ありすが必死で闘ってきた相手と、
まったく違う相手と私は闘っていたのだ…。
同じ方を向いて、一緒に頑張ってるつもりでいた…。
でも、私達が知り得無い相手と、ありすは1人で闘ってたのか…。

真実を知った時は、
何もかも、全てにおいて、“ショック”としか言い様が無かった。




帰り道の車中で、姉が言った。
「胸に溜まっていた水(血液)を見た時、さすがに、「う…」て思った…」と。
「…どういう意味?」
「…すごい量やったから、「あんな小さい体に、こんなにも!?」て…」

その感想を聞けた時、姉を連れて行って良かったと思った。

HPの避妊手術のページでも書いているが…
「その病気になった動物が抱える痛みを、実感できる人はいないが、
 知識がある分、飼い主以上に、獣医師は、計り知る事ができるのだ。」
(抜粋)

私は、ありすの胸に溜まる水を見て…正直、よくわからなかった。
「普通は、それほど水は溜まってないものなんですか?」と質問するのが関の山だった。
でも、姉は違う。(一応看護師免許持ってるので)
人間の場合と多少の違いはあるかもしれないが、その水の量が、多いか少ないか、
どういった状態なのか、どれだけの苦しさが当人に起こっているか、…知ってるのだ。
私の“想像”とは違う、実際に、学んで“知ってる”のだ。

「水が溜まってたから苦しかっただろう」という、素人の想像は、やがて薄れてしまう。
でも、姉が知ってた事実、
「あれだけ溜まっていたら…」は、いつまで経っても色褪せない。
知っている人の意見を聞いて、やっと、その想像は現実味を帯び、心にきちんと刻まれる。


何故、嚢胞が発生し、存在し、膨らんでしまったのか… 
何故、そういった状況が起こったのか…
肝心な原因は、結局、確定できなかったが、
ありすが一生懸命、闘っていた相手が、
悔しくも、負けてしまった相手が何だったのか、
この目で見て、聞いて、教えてもらって、
“本当の事”を知って、わかって…
 やっと、やっとこさ、
心の底から、素直な気持ちで、
「ありちゃん、ホンっマに!よく頑張ったね!」 って言ってあげる事ができた…。
2009年8月26日 | 記事へ |
| ★余談(ウサギ / ・病気、病院 / ・ありす |
新しいページ 1 新しいページ 2

↓詳しくHOMEへ↓

頂いたのは1匹だったのに

…我が家へ来てちょうど

1ヶ月のある日、突然出産

生まれた子の中には

毛の生えないウサギが…

★はじめに★

 

「イマドキのうさうさライフ1」
2006.8〜2014.12.22

「イマドキのうさうさライフ2」
2014.12.23〜2017.1.31
 
新しいページ 1新しいページ 2



新しいページ 1 新しいページ 2

HP「世にも不思議なウサギ

生活」を元に描かれた作品

作:いとう今昔

 

彼らがこの世に生まれた

理由があるとすれば…。

 

新しいページ 1新しいページ 2

Special Thanks

頂きました(・∀・)

漫画『ぼくの友達』

作:いとう今昔

新しいページ 1 新しいページ 2

私は繁殖しません

    

 

単なる宣言バナーです

ただの言いたがりんです

貼りたい方はご自由に。

  ★増やすのやめませんか★

                        

◆メンバー紹介◆

ありす
2004年6月14日生まれ

2005年4月我が家の
里子となり約1ヵ月後
わけわからん出産
パニック状態の私を
支えてくれた
初めてのウサギ

−2009年3月7日
胸水による呼吸困難
との闘病約3ヶ月を
経て亡くなる。
※胸膜由来の
膿胞による胸水
詳しくはコチラ

チョビ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
カジカジアピールと
足ダン攻撃が激しい
長年大病なく最後の
1匹の座を勝ち取る
−2015年7月29日
2014年3月末に
悪性リンパ腫を発症、
同年10月からは
老齢性と思われる
寝たきり生活に突入
最後は重度の肺炎にて
だいな
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
びっくり顔が特徴で
すぐゲージ奥へ逃げる
私の目を伺いながら
悪さする実はツワモノ

−2008年3月1日

急性毛球症(腸閉塞)
にて病院で亡くなる。
詳しい経緯はコチラ

ムスティ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
幼少からマイペース
攻撃性がまったくなく
面白いやしキャラ。

−2012年11月18日

前年末より胸腺腫との
仮診断のもと闘病、
7月には下半身脱力
半寝たきり生活開始
10月には胸水発症
呼吸器不全にて亡くなる。
ひめ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
友達が勝手呼んでた
名をそのままつける
らしくツンデレだったが
闘病時はベッタリだった

−2012年6月22日

前年末より胸腺腫との
仮診断のもと闘病
ステロイドの副作用が
激しく、著しく低下する
免疫力に立つ瀬なく
誤嚥性肺炎で亡くなる。
スクービー
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
不秩序な交配による
遺伝子の突然変異にて
無毛で生まれ育つ。
男らしく激しい一面あり。
彼なりの換毛で薄く
産毛に覆われたことも。

−2011年9月6日

長きに渡る胃腸不良の
日々を過ごし、発症した
盲腸便秘(ガス)、治療
の甲斐なく亡くなる。
※患ってきた数々は
記事分類・スクービーで
シャギー
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
スクービー同様で
無毛で生まれ育つ
やんちゃで危険な
場所にも侵入多々
換毛はなく、毛布も
上手に使いこなす。

−2010年7月31日

長きに渡る胃腸不良の
日々を過ごし…何かが
違った?に気づけず
末端にて亡くなる。
※患ってきた数々は
記事分類・シャギーで
スカイ
2004年(推定)
10月11日生まれ

2008年10月某牧場から
引き取ったよそ者
いじめられたか、鼻、耳
目ぇと男の勲章満載
飼い主大好き甘え上手
な一方で、きちんと
わきまえるおりこうさん

−2013年1月1日

前年9月に腎臓結石
腎不全、11月には
毎日自宅で点滴行うも
改善なく亡くなる。

ニックネーム:ヒトウサ

»くわしく見る