2009年08月26日(水)
『その他、関する色々』
(※ はじめに、『“胸水貯留”に関して』
   連動記事『亡くなった後の事』 『心の底から、やっと素直に…』


ありすの病気を通して…。

項目(詳細は“続きを読む”の方で。)

 ・エコー(超音波)検査がウサギに有効でない理由。
 ・胸に水の溜まる原因。
 ・心臓の働きと溜まる水の関係。
 ・この場合の“悪循環”の意味。
 ・注射(利尿剤)の量、回数(処置対応)に関して。


注:私の記憶がうろ覚えな点もあり、また、先生との相違もあるかもしれません。
  私自身がウサギに長けた獣医師で無いため、100%の情報ではありません。
  ここに書いてある事が、すべてでもありません。
  必要な場合、“きちんとウサギを診れる”獣医に、確認を取る事も合わせてお願いします。
 

        
・エコー(超音波)検査がウサギに有効でない理由。

(すみません、他にもあるかもしれませんが、とりあえず覚えてる2点を…。)

ウサギは犬猫に比べ、体が小さいため。 
ウサギに限らず、チンチラ、ハムスターなど、
小動物は、体が小さいゆえ、正確な映像が読み取りにくいらしい。

加えて、ウサギの場合は、密度の濃い体毛が邪魔をする。
手術の際など、毛を剃りますが、剃っても、シャギーのような肌の露出は無いですよね?
産毛(?)毛穴も見えないくらい、ウサギの皮膚には、毛が詰まっています。
その毛が原因で、鮮明さを欠くらしい。
(ウサギを濡らしてしまうと、なかなか乾かないのも、この特有の“毛”が原因だったはず…。
 乾きにくいから、風邪をひきやすくなる。だから、濡らしてはいけないって。)


今回、ありすは3回ほどエコー検査をしています。
1回目には映った“何か”が、2回目以降では、映っていませんでした。
“何か”が無くなったわけではなく、ただ、映らなかっただけです。
“何か”は、実際、存在してたのですから。
先生は、1回目の“映った”事の方が珍しい。すごい事だ、と。

後記:ならばツルツルシャギーは鮮明に映る?と、こないだエコー検査した時に聞いたら、
   通常、ウサギは、ある程度のガスがお腹にある、それが邪魔をするらしい。




・胸に水の溜まる原因。

原因はいくつかあります。

 @胃腸の病気で、血液中の蛋白が減り、水分を血管にとどめて置けなくなったため。
  (蛋白が、ある程度血液中にないと
   水分を血管に保っていられなくなり、胸水や腹水が起こる)
 A肝臓疾患で、胃腸から吸収した蛋白を、体に有効な蛋白に
  作り変えることができなくなり、水分を血管にとどめて置けなくなったため。
 B腎臓疾患で、胃腸は問題なく蛋白を作れるのだが、
  それがおしっこで出て行ってしまい(結局低蛋白になり)、
  水分を血管にとどめて置けなくなったため。
 C心疾患で、血液をうまく循環できなくなり、水分が血管からあふれ出すため。
 D腫瘍により水がたまってしまうため。
 (以上5点は、ありす闘病中に友達がウサギで有名な某先生へ
  相談して下さり、頂いた返事からの抜粋です。)
 E感染症の場合。(?)
 
そして、先生は、今回のありすの例は、新たに、F番目として挙げられると…。

亡くなってから後日、(失礼承知で)この内容を提示し、先生に色々伺いました。
まず、ギリギリまで食べていて、糞も出ていて動きもある…
と言う事で、@〜Bは無いだろうと思ったらしい。

抜き出せた水を検査した結果からも、@〜B、および、Eは消えた。
CかDか、は、水の検査結果と、エコーで“何か”が映った事から、
消去法で行くと、Dの可能性が一番高い、と。

@〜Bについては、今回、経験していないので、詳しくは聞いていません。
Dの、腫瘍により水が溜まるというのは、腫瘍からも水が出るらしい。
Eに関しては、詳細を、あえて問わなかったので不確かです。




・心臓の働きと溜まる水の関係。

心臓の機能低下(心臓病含む?)によって、胸に水が溜まるのは何故か。

まず、
胸水 と言うのだから、溜まるのは“水”?
でも、実際には、無色透明のいわゆる“水”ではない。
むしろ、“血液”と言う方が、素人にはわかりやすいと思う。

そして、
“血管”と言うと、まるでゴムホースかのような管を想像するが、
実際には、“和紙”のような、薄い紙で出来た筒、を想像するのが妥当。

本題。
心臓は、血管から血液を引き込んで、
別の、違う血管へ血液を押し出す、ポンプのような動きをしてる。(?)
(井戸水を汲み上げる、昔の?ポンプを想像してもらえたら…)
そのポンプ(=心臓)が壊れてしまったら…
普段のように、血液を血管へと“勢いよく”流す事ができなくなる。

血管の中を通る、血液の流れが遅い(弱い)ため、
血管から血液が染み零れてしまい、それが胸内に蓄積される。

“胸水貯留” 心臓のある胸の中に、血管から染み出た、
こぼれ、滴った血液が、溜まってしまう。


その溜まった水(血液)が、どのようにして、膀胱を通して
尿として出せるのか… 物理的な事はわかりません。
実際には、溜まってる水が出てるわけでは無いのかもしれない… 
でも、尿を多く出す事で、確かに胸内の水(血液)は減らせるのです…。
外科処置の無い場合、直接、針を刺して、水を抜くか、
たくさん排尿させる(利尿剤)が有効な手段かと。
利尿剤投与で、腎臓への負担も懸念されますが、
胸に溜まる水(血液)の量、速度を考えれば、
最優先されるのは、生きている事=呼吸です。
すなわち、腎臓の機能が低下するまでの期間
呼吸、食を確保できる程の胸内を保てる可能性が少ないと言うことです。




・この場合の“悪循環”の意味。

胸に溜まる水により、気管が圧迫され、細くなる。
思い切り空気を吸っても、必要量を吸い込めない。
足りないから、一生懸命、吸おうとする。
そうすることで、心臓は、一層激しく働く。
心臓を激しく動かせば、こぼれる血液の量も増え、胸に溜まる水の量がまた増える
…それを繰り返す。これが先生の言う“悪循環”

溜まる量に比例して、心臓の動きは激しくなり、
結果、溜まる量を増やしてしまう。
小さな胸の中で、その悪循環が起これば、数分の猶予すら無くなる。
“呼吸の苦しい”動物は、安定していても、
いつ急に…と言う事がありえるのはそこ。
いつでも、“時間が無い”状態だという事。


…終わってから、きちんとその意味が理解でき…
“安静”の意味を知る。
調子が良ければ、食べる量も増えるし、動きのバリエーションも増える。
そうすれば、心臓の動きも増える。
しかし、機能が正常でないので、結果、溜まる水の量を増やしてしまう…。

ありすの調子の良い日は安定せず、続かず、1、2日置きの交互だった。
そういう事だったのか。

調子が良くても、喜んでいられない。
その好調が、次の不調を引き起こす可能性があるから。
…気づいてなかったのは幸か不幸か…
それらを理解できた時、“すごくすごく悲しい病気”だな、と思った。




・注射(利尿剤)の量、回数(処置対応)に関して。

注射をもらいに行くと言う用事もありましたが、
ありすの画像、動画を撮り、糞や尿を持参して
たびたび病院へは足を運んでました。
仕草や様子を伝え、どういう状態が起こっていると予想できるか、
環境、過ごし方の注意点等…
いっぱい聞いたのに、結局、頭できちんと理解は出来てなかったのですが…。

注射の量を増やすか否か、本数、回数を増やすか否か、
その手の相談は、毎回出てました。
「食欲と糞、本人の様子を見て決めよう」という事だったのですが、
調子が安定しないため、踏み切れずにいた。

私は、できるだけ、時間を稼ぎたい
1本から2本、になってしまうと…残りの手段が少なくなる…。
1本と2本の間の手段を試してから… と、何とか時間を稼いで、
稼いでしてる間に、抗癌のお薬が効いて…と言うところに期待をしたい。

そう話した時、先生は、(普段、あまり自分の意見を押す事は無いんですが)
「獣医師の立場としては、呼吸の苦しい動物には、時間が無い。
 いつ亡くなってもおかしくない状態にあるので、待ってられない
 すぐ2本に。と、判断する。」
というような話をしてくれた。

その意味も理解できて無かったので、
どうしても踏み切れず…“往診”という手段を利用し始めた。
実際、先生が我が家へ来ても、その時のありすに対して、できる事は無いのだが…
私は、私一人で抱える事のしんどさもあったのかもしれない、
先生の目で、手で診てもらい、予想できる体内の状況、状態を教えてもらう…。
とにかく、“今のありす”を、
知識ある獣医師、信頼のおける先生に、生で見てもらいたかった。


中身が見えるわけでは無いし、原因は特定できていないし、
呼吸困難な状態にあるので、制限が多く、獣医師であっても判断は難しい。
食は確かに落ちてきている、でも、目がね、瞳は、至極生きている。

最終的に、私の希望、提案に沿って、先生が助言と共に、
可能な選択肢を用意してくれて…という形での、約3ヶ月間でした。
もっと早くに2本にしておけば、量を増やしておけば…
行なわなかった道を選んだ場合、どのような結果になっていたのか、
それはわかりません。

しかし、今回の私、ありすの場合では、
先生は、「注射の加減、判断、選択も非常に良かったと思います」と、言ってくれた。
同じ病気でも、3ヶ月以上、頑張れてる動物はたくさんいるだろうけど、
ありすの体を誰より知ってた“先生”が、この月日に対して、「スゴイです。」と、
称えてくれたのだから、これで良かったんだ、と、思っています。
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頂いたのは1匹だったのに

…我が家へ来てちょうど

1ヶ月のある日、突然出産

生まれた子の中には

毛の生えないウサギが…

★はじめに★

 

「イマドキのうさうさライフ1」
2006.8〜2014.12.22

「イマドキのうさうさライフ2」
2014.12.23〜2017.1.31
 
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HP「世にも不思議なウサギ

生活」を元に描かれた作品

作:いとう今昔

 

彼らがこの世に生まれた

理由があるとすれば…。

 

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Special Thanks

頂きました(・∀・)

漫画『ぼくの友達』

作:いとう今昔

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私は繁殖しません

    

 

単なる宣言バナーです

ただの言いたがりんです

貼りたい方はご自由に。

  ★増やすのやめませんか★

                        

◆メンバー紹介◆

ありす
2004年6月14日生まれ

2005年4月我が家の
里子となり約1ヵ月後
わけわからん出産
パニック状態の私を
支えてくれた
初めてのウサギ

−2009年3月7日
胸水による呼吸困難
との闘病約3ヶ月を
経て亡くなる。
※胸膜由来の
膿胞による胸水
詳しくはコチラ

チョビ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
カジカジアピールと
足ダン攻撃が激しい
長年大病なく最後の
1匹の座を勝ち取る
−2015年7月29日
2014年3月末に
悪性リンパ腫を発症、
同年10月からは
老齢性と思われる
寝たきり生活に突入
最後は重度の肺炎にて
だいな
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
びっくり顔が特徴で
すぐゲージ奥へ逃げる
私の目を伺いながら
悪さする実はツワモノ

−2008年3月1日

急性毛球症(腸閉塞)
にて病院で亡くなる。
詳しい経緯はコチラ

ムスティ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
幼少からマイペース
攻撃性がまったくなく
面白いやしキャラ。

−2012年11月18日

前年末より胸腺腫との
仮診断のもと闘病、
7月には下半身脱力
半寝たきり生活開始
10月には胸水発症
呼吸器不全にて亡くなる。
ひめ
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
友達が勝手呼んでた
名をそのままつける
らしくツンデレだったが
闘病時はベッタリだった

−2012年6月22日

前年末より胸腺腫との
仮診断のもと闘病
ステロイドの副作用が
激しく、著しく低下する
免疫力に立つ瀬なく
誤嚥性肺炎で亡くなる。
スクービー
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
不秩序な交配による
遺伝子の突然変異にて
無毛で生まれ育つ。
男らしく激しい一面あり。
彼なりの換毛で薄く
産毛に覆われたことも。

−2011年9月6日

長きに渡る胃腸不良の
日々を過ごし、発症した
盲腸便秘(ガス)、治療
の甲斐なく亡くなる。
※患ってきた数々は
記事分類・スクービーで
シャギー
2005年5月23日生まれ

ありすから生まれた
6兄弟の1人
スクービー同様で
無毛で生まれ育つ
やんちゃで危険な
場所にも侵入多々
換毛はなく、毛布も
上手に使いこなす。

−2010年7月31日

長きに渡る胃腸不良の
日々を過ごし…何かが
違った?に気づけず
末端にて亡くなる。
※患ってきた数々は
記事分類・シャギーで
スカイ
2004年(推定)
10月11日生まれ

2008年10月某牧場から
引き取ったよそ者
いじめられたか、鼻、耳
目ぇと男の勲章満載
飼い主大好き甘え上手
な一方で、きちんと
わきまえるおりこうさん

−2013年1月1日

前年9月に腎臓結石
腎不全、11月には
毎日自宅で点滴行うも
改善なく亡くなる。

ニックネーム:ヒトウサ

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